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研究書(文学系) 詳細

20171028

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文学テクストをめぐる心の表象

─源氏物語から国語教育まで─
書名かな ぶんがくてくすとをめぐるこころのひょうしょう げんじものがたりからこくごきょういくまで
著者(編者)名 諏訪園 純 著
著者(編者)名かな すわぞのじゅん
ISBNコード 978-4-8386-0706-8
本体価格 11,000円
税込価格 12,100円
判型 A5上製カバー装
頁数 424頁
刊行日 2017年10月28日
在庫 品切れ中

文学テクストを中心に据えて、

その内外を行き交うの表象について探求する


第1部 物語文学における心の表象─源氏物語を中心に
源氏物語を中心とした物語文学の心情表現のあり方を広く具体的に見渡していく。近代の発想にはなじまない用例を洗い出し、当時における心の表象の独特なありように迫る。その中でも特に心内語については、語り手の機能や物語の展開における役割といった観点から総合的に探究する。


第2部 心情中心主義と文学テクストの解釈

我々が文学テクストを解釈する際の強固な枠組みとして機能する心情中心主義について、近代文学史を始めとして隣接諸科学にも視野を広げ、そのおおもとと展開を整理していく。また、心情中心主義を批判する諸理論についても目を向け、文学テクストの解釈にそれらを適用する方法も模索する。


第3部 物語文学の解釈と近代性
近代以降を生きる読者が物語文学を解釈する際、主に作中人物の心情表現をめぐってどのような現象が起こっているのかを考察する。そこに近代的な思考の枠組みがどのように混入しているかを可視化し、それを取り除いたときに可能となる同時代的な解釈についても探っていく。


第4部 物語文学の〈論理〉と心的因果
我々の認識の基盤ともいえる因果関係という枠組みについて、心的因果も含めてその基本的な事項を整理した上で、物語文学の具体的な場面を通して、源氏物語における罪の問題も含めて、その適用の可能性と不可能性を確かめた後に、物語文学に独特の〈論理〉についても目を向ける。

第5部 国語教育というコンテクストにおける心の位相
第2部とも関連し、近代の産物ともいえる国語教育における心の位相を見定める。心情重視の読解は国語教育というコンテクストによって形作られるが、古典文学教材では第3部と関連して独特の問題が生じている。国語教育の含み持つ諸問題を探り出し、それとは異なる読解のあり方を模索する。



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