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研究書(文学系) 詳細

9784838602186

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源氏物語の語りと主題

書名かな げんじものがたりのかたりとしゅだい
著者(編者)名 鷲山茂雄 著
著者(編者)名かな わしやましげお
ISBNコード 978-4-8386-0218-6
本体価格 15,000円
税込価格 16,500円
判型 A5判上製函入
頁数 612頁
刊行日 2006年4月29日
在庫 残部僅少
『源氏物語』を読むということは“遊び”にほかならない。

 『源氏物語』を読むという“遊び”にあって、そのルールを見定めることは実に“学問的”な営為にほかならない。
 物語文学作品はその「物語」という語が示すように、書かれた作品にもかかわらず、まさしく「語り」の上に成り立つ体をとる文藝である。
 こうした作品を読むにあたっては、まずその「語り」の仕組みを理解することが必須である。
 すなわちその「語り」のルールをわきまえることに他ならない。
 しかしながら、そのルールは実は自明ではない。ましてや古代の物語にあっては一層不分明なことばかりである。
 現代に生きる我々にあっては、物語を読むという“遊び”はまずそのルールを探し始めることからはじまるのだ。
 本稿『源氏物語の語りと主題』はまず『源氏物語』の「語り」の実際を解明するところから始まる。
序章 『源氏物語』の「語りと主題」の論のために
第一章 『源氏物語』の「語り」の論
 第一節 『源氏物語』の「語り手」と「語られた物語」
 第二節 『源氏物語』の「語り」文の分析
第二章 『源氏物語』の「作り方」「作られ方」
 第一節 「桐壺」巻の分析
 付節  『源氏物語』の神秘化批判と神秘化の間
      ―舟橋聖一『好きな女の胸飾り』を例に―
 第二節 「帚木」三帖の「語り手」
      ―かかれなかった最初の藤壺宮事件―
 第三節 「夕顔」巻の二三の問題
 第四節 紫の君の頃の物語
 第五節 紫の君の結婚
 第六節 「葵」「賢木」両巻の女君達
      ―人物造型のダイナミズム―
 第七節 「賢木」巻の雲林院籠りの贈答歌をめぐる問題
     ―紫の君は光源氏と藤壺宮の秘密を知っていたか―
 第八節 明石の別れ ―回想の効用― 
 符節  「松風」巻と兼明親王
 第九節 「朝顔」「少女」両巻の桐壺院姉妹
      ―老女宮の役割をめぐって―
 第十節 「玉鬘」十帖の読み方 ―そのルールを求めて―
 第十一節 蛍兵部卿宮のこと
第三章 光源氏晩年の物語の分析
 第一節 「若菜上」「若菜下」両巻の時間的考察
 第二節 柏木死後の物語 ―夕霧の役割を通して―
第四章 宇治十帖主題論
 第一節 光源氏没後の物語の構造
 第二節 薫と大君
 第三節 宇治の八宮
 第四節 薫と中君 ―密通回避をめぐって―
 第五節 薫と浮舟 ―宇治十帖主題論―
 第六節 横川僧都と小町の人々
      ―宇治十帖主題論拾遺―
第五章 「夢の浮橋」考
終章 『源氏物語』主題論の試み
     ―顕在化する「語り手」の言葉を起点として―

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