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柳井滋の源氏学 平安文学の思想

武蔵野書院創業百周年記念出版
書名かな やないしげしのげんじがく へいあんぶんがくのしそう
著者(編者)名 桜井宏徳 編
著者(編者)名かな さくらいひろのり
ISBNコード 978-4-8386-0719-8
本体価格 15,000円
税込価格 16,500円
判型 A5判上製カバー装
頁数 816頁
刊行日 2019年4月19日
在庫 品切れ中
柳井源氏学 五十年の豊穣
 柳井氏の諸論考を読んで納得されるのは、『源氏物語』が霊験譚を内に含み、『源氏物語』自体が部分的に霊験譚となっていることである。
 文学の根源に宗教があるないしは文学と宗教とは根を同じくすると見定め、その点を重視して、柳井氏は古典文学研究を積み重ねた。
 主たる研究対象である『源氏物語』以外の作品を論ずる時も、例えば『更級日記』論のように、考察が宗教ないし信仰に及ぶ場合に、柳井氏の論は冴えわたる。
 『源氏物語』をはじめとする平安文学の研究を志す方、平安時代の思想、歴史などを考究する方ならば、恐らく、本書のうちに自身の関心と重なる論考を見出すであろう。
 今後も、柳井滋氏の研究論文が、長く広く読み継がれることを願う。〈「解説」(松岡智之)〉より

凡例
第一部 『源氏物語』の思想
 Ⅰ 『源氏物語』の思想と信仰
   1 『源氏物語』の仏教思想
   2 『源氏物語』と輪廻転生譚
   3 『源氏物語』と霊験譚の交渉
   4 宿世と霊験
   5 『源氏物語』の応報観に関する一考察
   6 冷泉院の罪
   7 仏教思想
   8 『源氏物語』と浄土教─薫の道心の場合─
   9 物語世界と超現実─薫の体香のことなど─
  10 『源氏物語』と霊験─浮舟物語の考察─
  11 初瀬の観音の霊験
  12 『源氏物語』における「神」
  13 『源氏物語』と民間信仰
 Ⅱ 『源氏物語』の時代と人物
   1 『源氏物語』のなかの「前代」の意識
   2 桐壺巻覚書
   3 源氏の供人─主従関係の一面─
   4 紫の上の結婚
   5 政治─光源氏の不思議を解く鍵は「王権」にあり─
   6 若菜の巻の冒頭部について
   7 『源氏物語』における「出家」
   8 陽成院の御笛─「横笛」と「宿木」の間─
   9 秋好と目連
  10 御法・幻巻の主題
  11 橋姫の姉妹
  12 横川の僧都
  13 手習の君─手習・夢浮橋─
  14 〔座談会〕『源氏物語』をめぐって

第二部 平安文学の思想
 Ⅲ 平安朝文人の思想と漢文学
   1 八世紀の大学寮─「文章経国」の前景─
   2 隠逸思想とその系譜
   3 綜芸種智院と藤原三守
   4 摂関期の文人たち
   5 勧学会における釈教詩
   6 経句題の詩について─勧学会における釈教詩(続)─
   7 狂言綺語観について─白楽天から保胤への屈折─
   8 保胤と「池亭記」
   9 思想的背景としての仏教
  10 求道的文学空間の創出
  11 『往生要集』
  12 親への思い─奝然の願文─
 Ⅳ 平安文学の諸相と周辺
   1 『伊勢物語』解説
   2 『伊勢物語』の世界
   3 『更級日記』の夢と信仰
   4 妙荘厳の御契り─『浜松』と『源氏』─
   5 『大鏡』の一節─花山院と安倍晴明─
   6 灌仏
   7 『梁塵秘抄口伝集』について
   8 『かげろふの日記』
   9 青い目の式部論
  10 池田亀鑑─源氏図書館構想─
  11 〔座談会〕「かな」誕生ものがたり
   解説─柳井滋氏の研究世界への案内─ (松岡智之)
   成蹊大学ご在任のころの柳井滋先生
     ─思い出話し風に─ (遠藤 宏)
   紫式部学会の柳井先生 (高田信敬)
   『柳井滋の源氏学 平安文学の思想』刊行に寄せて
   (柳井城作)
   略歴/著書・論文目録/編集後記


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