書籍案内

ホーム > 書籍案内 > 注釈書・単行本など > 鹿の谷事件〔平家物語鑑賞〕

注釈書・単行本など 詳細

C53

立ち読みする

鹿の谷事件〔平家物語鑑賞〕

書名かな ししのたにじけん〔へいけものがたりかんしょう〕
著者(編者)名 梶原正昭 著
著者(編者)名かな かじわらまさあき
ISBNコード 978-4-8386-0387-9
本体価格 2,400円
税込価格 2,640円
判型 A5判上製カバー装
頁数 320頁
刊行日 1997年7月20日
在庫 在庫あり
※10冊以上購入ご希望の場合には別途ご連絡下さい。
 この書は、『平家物語』を原文で読みたいと思うかたがたのためにかいた、鑑賞の手引きである。
 本書は『平家物語』を実際に原文によって読み解き、鑑賞することを目指したもので、『平家物語鑑賞』と名づけたが、その内容をテーマごとに分け、この度は第一編として、前段をいろどる〈鹿の谷陰謀事件〉を中心に編集。
 視覚資料として多くの地図・系図・写真・図版を付載。各章段のあとに〔物語の舞台〕というコラムを設け、物語の背景や舞台となった場所、遺跡等に解説を加え、実地を踏査する際の便に供した。
  目  次
『平家物語』鑑賞の手引き
 『平家物語』の三つの顔
  歴史文学としてのアプローチ
   1 日付をマークせよ
   2 叙事的手法と物語的手法
   3 物語の時間
  軍記物語としてのアプローチ
   1 いくさ語りのパターン
   2 装束描写と名乗り
   3 勇壮さとあわれさ
  語り物としてのアプローチ
   1 音読のすすめ
   2 韻律と転調のおもしろさ
   3 言葉の感触を大切に
   4 反復表現への着目

盛者必衰のことわり―「祇園精舎」
  美しい書き出しの一節/祇園精舎の鐘の故事
  無常偈の意味するもの/鏡の功徳
  釈尊入滅の奇跡/盛者必衰の先例/六波羅の入道
  巧妙な導入の手法/釈尊故事の意味するもの
  盛者必衰のことわり/因果応報の観念
  心も詞もおよばれぬ巨人清盛/貴種としての系譜
  系図のトリック

武人忠盛の深謀―「殿上の闇討」
  得長寿院の建立/忠盛の昇殿/忠盛闇討のたくらみ
  忠盛の深謀遠慮/郎等家定の潜入/饗宴でのはずかしめ
  忠盛と家貞/饗宴での歌謡/黒帥と播磨米
  さまざまな事例/殿上人の訴え/忠盛の弁明
  劇的な構成のおもしろさ
  【物語の舞台 清涼殿と紫宸殿】

平家打倒の陰謀―「鹿の谷」
  反平家の動き/石清水八幡の霊異/新大納言成親の野望
  賀茂神社の信託/平家、左右の大将を独占
  徳大寺実貞の落胆/新大納言成親の怒り
  成親と実貞の対応の違い/鹿の谷山荘の密会
  鹿野谷謀議の虚実/遊宴の猿楽/陰謀の一味の名寄せ
  【物語の舞台 鹿の谷】

謀反発覚―「西光が斬られ」
  多田蔵人行綱の裏切り/摂津源氏の一族/行綱密告
  大野に火を放ちたる心地/行綱密告の史実
  卑劣な密告者心理/軍兵招集/院の庁への申し入れ
  たばかられる成親/成親捕らわる/成親の人物形象
  壮絶な捕り物劇/清盛の面罵/西光逮捕の史実
  西光の人となり/西光尋問/西光の反撃/高平太清盛
  西光一族の最後/大剛の者西光
  【物語の舞台 西八条】


首謀者成親の死―「新大納言死去」
  鬼界が島のありさま/新大納言の出家/北の方の願い
  有木の別所に成親を訪う/信俊との別れ/新大納言の最後
  北の方の出家

孤島の悲劇―「足摺」
  赦免使上陸/流人俊寛の視点から/不信第一の人
  赦免状の文面/信じがたい悲運/ゆかりの者たちの文
  残される者と帰る者/冷静な成経の対応
  卓越した心理描写/すてられる俊寛/腰になり、脇になり
  狂乱の足摺り/この物語のみどころ
  捨てきれぬ生への執着
  【物語の舞台 鬼界が島】

丹波少将の帰還―「少将都帰」
  父成親の配所を訪う/往生への望み/父恋いの物語
  成親の墓を訪う/行道供養/州浜殿を訪ねる/都入り
  一業所感の身/家族との再会/康頼のその後
  【物語の舞台 有木の別所】

流人俊寛の末路―「有王が島下り」
  「足摺」物語の投影/有王の役割/出会いと別れの物語
  語りの前口上/有王登場/島下りへの決意/渡航の苦難
  鬼界が島のありさま/島人との問答/探索難航
  異形者の出現/有王の錯乱/主従の邂逅/夢幻茫々
  俊寛の語り/俊寛のすみか/信施無慚の罪/有王の語り
  俊寛の妻子の運命/姫君の手紙/愛児喪失の嘆き
  絶望の淵から/俊寛の死/葬送/姫君への報告
  廻国の聖として
  【物語の舞台 法勝寺跡】

 付録
 皇室平氏・源氏系図
 京都略図
 掲載資料一覧

一覧に戻る

書籍案内

  • 新刊
  • 近刊
  • 話題の本(おすすめ)
  • 古典影印叢書
  • 研究書(語学系)
  • 研究書(文学系)
  • 注釈書・単行本など
  • 教材

武蔵野書院のブログ

紫式部学会のブログ

文献日本語学の広場

特定商取引に基づく表記