ホーム > 書籍案内 > 話題の本(おすすめ) > 紫式部は誰か
研究書(文学系) 詳細
紫式部は誰か
| 書名かな | むらさきしきぶはだれか | 
|---|---|
| 著者(編者)名 | 廣田 收 著 | 
| 著者(編者)名かな | ひろたおさむ | 
| ISBNコード | 978-4-8386-1008-2 | 
| 本体価格 | 2,500円 | 
| 税込価格 | 2,750円 | 
| 判型 | A5判並製カバー装 | 
| 頁数 | 284頁 | 
| 刊行日 | 2023年7月20日 | 
| 在庫 | 有り | 
『紫式部は誰か』って、書名として奇妙だと思われますか?。この問いに正面きって答えようとすると、なかなか難しいものがあります。確かに紫式部は平安時代に生きた人ですが、いくら歴史的資料を探しても、本当のところどんな人だったのかはよくわかっていません。いっぽう、文学の側からみると、彼女はまちがいなく『源氏物語』『紫式部日記』『紫式部集』の中に居る、ということが本書の出発点です。これらの作品はそれぞれ随分と性格が異なりますが、切り口を工夫して読んでみれば、実はその根底で繋がっていることが確かめられます。彼女が遺した作品の中に潜む「紫式部は誰か」という問いについて、本書を手がかりにして、一緒に考えてみませんか?〔著者識〕
まえがきにかえて
1 『源氏物語』の花鳥風月
 はじめに
 1 花に心が宿ること
 2 『源氏物語』における物語の語り方
 3 『紫式部日記』「あの水鳥は私だ」
 4 紫式部歌「めぐりあひて」と家集との関係
 5 紫式部の苦悩とは何か
 6 『源氏物語』の風景とは何か
 (1)季節を背負う女性─第一部の人物と風景の特徴─
 (2)季節外れの景物─第二部の人物と風景の特徴─
 (3)都の風景と宇治の風景─第三部の人物と風景の特徴─
 まとめにかえて
 付表 『源氏物語』の風景
2 『源氏物語』女君の生き方
 はじめに
 1 桐壺更衣と桐壺帝
 2 藤壺と光源氏
 3 紫上と光源氏
 4 宇治大君と薫
 5 浮舟と薫
 まとめにかえて
3 『源氏物語』表現の重層性
 はじめに
 1 紫式部は歴史書に物語を見る
 2 古代には神話があった
 3 古代日本の代表的な神話
 4 隣爺型の神話と物語と昔話
 5 神話がなければ物語は描けない
 6 和歌は『源氏物語』の特質である
 7 中宮御前の御冊子作り
 8 中宮学とは何か
 9 物語は場面の集積である
 10 紫式部の愛読書は『伊勢物語』と『竹取物語』
 11 紫式部が書こうとしたことは何か
 まとめにかえて
4 『紫式部集』詞書の文体
 はじめに
 1 『紫式部集』の詞書を文体から考えると
 2 (Ⅰ)終止形によって言い切る形態
 3 (Ⅱ)圧縮された表現
 4 (Ⅲ)和歌の内容を予示する機能
 5 (Ⅳ)「人」という人称
 まとめにかえて
5 『紫式部集』記憶の光景
 はじめに
 1 『源氏物語』と『紫式部集』に繰り返される構図
 2 繰り返される構図と底流する記憶
 3 『紫式部集』歌の多様性と重層性
 まとめにかえて
6 紫式部像の形成
 はじめに
 1 『紫式部日記』の女房たち
 2 中宮の意思を伝える女房たち
 3 親密な女房① 小少将の君
 4 親密な女房② 大納言君
 5 加賀少納言という存在
 6 哀傷歌の形式
 7 『紫式部集』「日記歌」から見る女房歌の取り扱い
 8 紫式部の和泉式部評・赤染衛門評
 まとめにかえて
 あとがきにかえて
 はしがき(付・初出一覧)
























 
    